君の名は。をまた観てきました。
今まで同じ映画を映画館に何回も見に行く人の気持ちがわからなかったが、僕は理解した。
人は素晴らしい映画に出会った時、何回も劇場に足を運びたくなるのだ、魂が求めているのだ。
僕は君の名は。を観に行くことを『魂の浄化』と呼びたいと思う。
そして今日ふたたび魂を浄化するために劇場へと足を運んだ。
横にはオタクが2人でかいバケツのポップコーンをむしゃむしゃと食べながら座っていた。本編が始まって5分した所で彼らのポップコーンを食べる手が止まった。そう、僕も初めて観に来た時は持ってきたコーラとお菓子を一切口にしなかった、というより出来なくなった。この映画、一瞬足りとも見逃せない、というよりこの映像の情報以外を脳に入れたくないと自然に体が反応してしまうのだ。
映像美、ストーリー、キャラクターの表情や、声に全神経が集中する。
僕は開始早々、ティアマト彗星が落ちてくるシーンで泣いた。(二回目以降はここで泣ける)
二回目を見てみると細部に伏線が張られているのを感じる、多分三回目見たらまた発見があるのだと思うのだけど、とにかくよく作りこまれている映画だなと感動する。
新海誠監督は間違いなく今後のアニメ映画を牽引する存在になると思う。ジブリが映画から撤退してとても悲しく思っていたが、ちゃんとジブリの魂も引き継がれているのだなと朝食に出てくるベーコンと目玉焼きを見て感じた。(実際ジブリ映画の関係者も携わっているし)
色々感じる部分があり過ぎて書ききれないが、こないだの対談番組で新海誠監督が少女が駈け出すシーンの重要性について語っていた事を思い出しながらミツハが最後に走り出す所を見守っていました。
女の子が何かを強く思った時、走るんです、力の限りを尽くして走るんです。あの時のミツハの顔つき、僕は観客者でありながら親の様な気持ちになっていました。ミツハ!ミツハ!走れ!
そんな事を思いながらなんやかんやで時は流れてミツハと滝は大人になります。何かが足りないような、喪失感を胸に秘めて日々を過ごします。
以前の新海誠監督の作品なら2人を出会わせなかった
ような気もします。
でも今回は違います。糸と糸とがちゃんと交わるのです。(中島みゆきの糸を歌いながら)新海誠監督!2人をちゃんと再会させてくれてありがとう!とお礼を言いたい。
そしてエンディングテーマ曲のRADWIMPSが流れるのですが、この曲はこの映画の為に作られたんだなと歌詞を味わいながら聞き込んでしましました。
最高の曲かよ!野田洋次郎天才かよ!大好き!
映画のエンドロールが終わると横のオタク2人は全然食べてないポップコーンを抱き締めながら呆然としていました。わかる!わかるぞ!
映画館を出るとそこに映画みてくるわーと連絡しておいた嫁が終わる時間を見計らって待ち伏せしていました、いつもだったら『怖いから驚かさないで!』って気持ちになるけど、もう無条件で抱き締めましたよね。
糸と糸は繋がっている、一葉おばあちゃんの言っていた言葉を思い出しました。
君の名は。ずっと映画館で上映していて欲しい。週一で観たい。
君の名は。本当に僕の心の映画です。
では